第1回社会福祉・医療事業の経営研究セミナー『先行する病院経営改善事例に学ぶ』

主催:武蔵野大学
後援:社会福祉・医療事業団、矢野経済研究所、UFJ総合研究所

 病院経営が苦しいという声が聞かれ始めたのは1980年代半ばの第1次医療法改正、つまり本格的な医療保険制度改革が始まった頃のことです。以来20年が経とうとしておりますが、この間に4回にわたる大きな改革がありました。その大波を越えた病院の中には、一般の企業経営と較べて遜色のない経営近代化に成功しているところがあります。それは決して金銭の損得に成功したという意味ではなく、組織や財務の専門的な管理を実現し病院事業の持続性を高めた結果、優秀な民間企業と同じように自己責任による経営を余裕持って行えるようになったことを意味します。
 他方で、長らくにわたって措置制度下の高齢者福祉サービスを行ってきた社会福祉法人等の組織では、2000年度から始まった公的介護保険制度に切り替わったことではじめて自己責任による経営に直面しました。そして、激変緩和措置の3年を過ぎた今も、とくに方策を持たないまま手をこまねいているところが多いのが現状です。
 高齢者介護保険の適用ということでは、医療施設と介護施設の垣根はなくなりつつあり、事実、この方面への医療法人の進出成功例も枚挙にいとまがありません。
 このようなわが国の社会福祉・医療事業の現状を省み、今般、厚生労働省医政局医療施設経営安定化事業の中で取り上げられた中小病院の経営改善事例研究(研究委員会座長:西田在賢武蔵野大学現代社会学部教授)の成果が「ハンドブック」として刊行された機会に、医療や介護の施設事業経営に携わられる方たちに向けた経営セミナーを企画しました。
 病院、診療所、老人保健施設、特別養護老人ホームの開設者や管理者の方々、そして、その関連の医療や医療・介護用品の提供に関わられる方々にもご参考になる内容を用意しておりますので、ぜひ奮ってご参加ください。セミナーの開催要領は裏面に記したとおりです。なお、会場準備の都合で定員を100名程度に限らせていただきますこと、どかご了承くださいませ。

開催概要

開催日:2003年(平成15年)8月23日(土曜日)午前10時から午後5時30分まで
会場:武蔵野大学 7号館 7101号視聴覚教室
参加料:20,000円(テキスト5冊と昼食代を含む)

セミナープログラム

10:00~10:20

開会の辞「現代社会福祉の人材供給」

武蔵野大学現代社会学部長
高村 寿―

10:20~11:10

「医療・介護の保険制度改革と事業経営…病院経営に学ぶ理由」

テキスト『医療・福祉の経営学』(西田在賢著、薬事日報社刊)

武蔵野大学現代社会学部教授
西田 在賢

11:10~12:00

「介護老人保健施設及び病院の経営状況について」

テキスト『病医院の経営分析参考指標』、『介護老人保健施設参考指標』(社会福祉・医療事業団刊)

社会福祉・医療事業団医療経営指導室長
頼富 真吾

12:00~13:00

昼食(学内施設でのご提供を予定しております)

13:00~14:40

「医療施設経営ハンドブックの解説と事例研究の紹介」

テキスト『院長・理事長のための経営読本:医療施設経営ハンドブック』(厚生労働省医政局医療施設経営安定化推進事業、日経BP出版センター刊)

UFJ総合研究所 保健・医療・福祉政策室長
野口 正人

14:40~15:00

休憩(ティータイム、質疑の受け付け)

15:00~16:40

「医療環境変化と医療機関経営」

テキスト『遠藤邦夫医療経営研究資料』(矢野経済研究所制作)

矢野経済研究所主席研究員
遠藤 邦夫

16:40~17:10

セミナー質疑応答

司会:西田在賢、 講師全員で回答

17:10~17:30

閉会の辞「社会福祉法人の経営改革」

武蔵野大学現代社会学科長
阿 和嘉男

募集概要

申込受付は終了しております。